平成18年度 研究成果報告会開催記録
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--38が豊田市の交通問題をどうとらえているかということについてご紹介したいと思います。まず、市民が何を問題と考えているか。それに対してどのような解決策を出しているか。その解決策は実際のライフスタイルの中でどうなのか。それとのギャップの間で市民意識はどういう状態なのか。このような流れでご紹介するとともに、今後、市民意識をどのように生かしていくかということについてお話ししたいと思います。 この市民意識調査はアンケート調査とフォーカスグループインタビュー調査の2段階で行いました。アンケート調査では、合併後の豊田市全域を対象に、市民の交通行動、普段の生活における移動実態を把握するとともに、交通に関する問題点を細かく聞いていきました。それをもとに、その原因や解決方法についてフォーカスグループインタビューを行いました。町村部から旧豊田市まで、さまざまな居住地、さまざまな年齢層から選択した方を3グループに分けてインタビューを行っています。 まず、市民は何を問題と考えているかという点です。3241332870266229183117901921182261861341428617126218210253100210332105道路の渋滞問題公共交通問題中心市街地の交通問題地域間交流の問題交通事故の問題第1位第2位第3位第4位第5位道路の渋滞問題交通事故の問題●問題の優先順位を見てみると●問題の優先順位を見てみると市民は何を問題と考えているか1051119811448109655481175321398道路の渋滞問題公共交通問題中心市街地の交通問題地域間交流の問題交通事故の問題小原地区 1番目小原地区 2番目小原地区 3番目小原地区 4番目小原地区 5番目地域間交流問題公共交通問題豊田市が交通政策の中心と考えている5つの交通課題は道路の渋滞問題、公共交通問題、中心市街地の交通問題、地域間交流の問題、交通事故の問題ですが、そのうち豊田市として優先的に解決していくべき問題は何かを聞きました。その結果、道路の渋滞問題が一番で、続いて交通事故。市民はこれらを政策的に優先して解決すべきだと考えているということです。 ただ、人口が比率的に少ない町村部の意見が隠れてしまっている可能性があります。そこで、町村部の回答例として小原地区を見てみると、公共交通問題、地域と豊田市の中心部との移動の問題、地域間交流問題の占める割合が多くなっています。移動に関する問題を優先してほしいという声が挙がっていることが分かります。●渋滞問題の根本的な解決には●渋滞問題の根本的な解決にはクルマを前提とした生活やクルマを前提とした生活や計画を見直し、計画を見直し、かしこい車の使い方かしこい車の使い方を実践する必要があるを実践する必要がある渋滞問題を解決するためには整備インフラ公共交通+公共交通+αα・バス優先道路・バス優先道路・P&R・P&R通勤・通学対策通勤・通学対策・・自転車/歩行者道自転車/歩行者道・シャトルバス・シャトルバス では、市の総意である渋滞問題の解決策としてどのようなものが考えられるか、提案するかという質問に対しては、日々、渋滞を感じていらっしゃるので、身近な交差点を例に右折レーンの設置や信号制御のあり方など、インフラの面を指摘する人が非常に多かったんですが、中には渋滞問題の根本的な解決には車を中心とした生活を見直して、かしこい車の使い方をする必要があるのではないかという声もありました。例えば、公共交通をうまく使っていく、バスの優先レーンを設定する、パーク&ライドを推進していく。通勤・通学対策としては、自転車や歩行に切り替えやすいように道を整備する、シャトルバスを使う。このようなソフトとハードをあわせた提案も多数見られました。▼移動実態▼移動実態豊田市民のライフスタイル77.6%5.5%8.3%1.9%4.9%1.3%0.4%公共交通(バス)公共交通(鉄道)自動車二輪車自転車徒歩その他でも渋滞はNG!でも渋滞はNG!渋滞対策?渋滞対策?××ドアドアtotoドアには代えられない!ドアには代えられない!××クルマの利便性は捨てがたい!クルマの利便性は捨てがたい!××行動に移すきっかけが行動に移すきっかけがないとないと……77.6%

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