平成18年度 研究成果報告会開催記録
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--33様子をグラフにまとめたものです。日中のみドクターヘリが運行している現在の状況と比べて、稲武に置くにせよ、足助に置くにせよ、旭町に置くにせよ、夜間ランデブーポイントをつくることによって、大体半分ぐらいにまで時間期待値を短くすることができると思われます。夜間ランデブーポイントの具体的な施設像についてはこれから考えることが必要だと思います。 3番目は、災害用臨時ヘリポートに関する研究です。Ⅲ.災害用臨時ヘリポートに関する研究災害用臨時へリポートの多くは小中学校のグランド等であるため、災害時の使用に支障が生じる可能性がある。豊田市の高橋地区と碧南市の災害用臨時へリポートの特徴をまとめ比較することによって、各々のヘリポートの使用目的を明確にし、地域全体をサポートできるようなヘリポートのありかたについて提案することを目的とした。豊田市の防災計画をひもといても、ヘリポートの候補地はきちんと書いてあるものの、震災が起きたときにどういうふうに使うのかという話はほとんど載っていません。例えば小中学校のグランドなどが指定してある場合は近隣の住民の方が避難してきますから、ヘリポートとして使えない可能性が非常に高いわけです。なので、ここはなんとしても開くんだ、ここはけが人の方を運ぶために開くんだ、ここは物を運ぶために開くんだというように、ヘリポートの性格づけをもっとはっきりさせておく必要があると思います。 そこで、豊田市と、比較として碧南市を例に、どこの場所にどのような特性があるかということを調査しました。これは臨時ヘリポートの評価結果です。市内の災害用臨時ヘリポートに本研究メンバーが出掛けていって写真を撮るなどしました。ただ、小学校や中学校にカメラを持ったお兄さんがのこのこ入っていくと、それだけで110番通報されかねないご時世ですので、ちゃんとごあいさつをしてから調査をしています。臨時へリポートの評価結果012345自然災害近辺の施設緊急輸送道路および病院との関係ヘリポートの大きさヘリポートの設備ヘリポート付近の環境豊田市運動公園の評価結果012345自然災害近辺の施設緊急輸送道路および病院との関係ヘリポートの大きさヘリポートの設備ヘリポート付近の環境猿投台中学校の評価結果 これを見ますと、例えば猿投台中学校ならアクセスはいいでしょう。それから、災害に対する強度といいますか、体制もいいでしょう。しかし、ヘリポートとして中学校のグランドを見たときには、砂ぼこりが立ちそうだ。周りに住宅が比較的多い。ということで、こういう形のレーダーチャートになる。一方、豊田市運動公園などの場合には、ヘリポートの大きさ、砂塵(さじん)、それから、周辺の環境その他は心配ないだろう。ただ、緊急輸送道路や病院へのアクセスを考えると少し物足りない。このように、場所によって災害用臨時ヘリポートとしての使い勝手がかなり違うということです。 豊田市と碧南市の結果を同じレーダーチャートの図に比較をしてみたのがこちらになります。碧南市に比べて豊田市のほうが平均点は高いので、臨時ヘリポートの条件は比較的よいと言えますが、今後は砂塵対策などが施された離着陸場の整備が必要ではないかと考えます。 以上、本研究では、豊田市域を対象として、災害
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