平成18年度 研究成果報告会開催記録
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--30司会:続きまして、愛知工業大学助教授の小池先生に「震災時における傷病者搬送のための交通インフラ整備に関する研究」と題して発表していただきます。小池則満(愛知工業大学助教授) 「震災時における傷病者搬送のための交通インフラ整備に関する研究」愛知工業大学都市環境学科土木工学専攻助教授小池則満「TTRI設立15周年記念講演会・研究報告発表会市民研究助成」愛知工業大学の小池でございます。豊田市内にキャンパスを構える大学の者として、今回、市民研究助成をいただきました。よろしくお願いします。災害医療、3つのT選別(TRIAGE)傷病度を判定する搬送(TRANSPORT)医療機関等へ搬送する治療(TREATMENT)適切な治療を行う。災害医療は交通(TRANSPORT)と密接な関係がある!こういった交通に関係する集まりで、なぜ傷病者搬送というキーワードの研究が出てくるのかと思う方もおられると思いますので簡単に説明させていただきます。災害医療には3つのTがあります。災害医療をやっているお医者さま方の学会がありますが、そういった分野の教科書で必ず出てくる言葉です。1つ目が選別(TRIAGE)です。これは傷病度を判定する技術で、重傷の方、軽傷の方、あるいは既に死亡されている方をいかに的確に判定をするか、傷病度を判定するかというのが重要な作業であるとされています。2つ目が搬送(TRANSPORT)です。医療機関等へ傷病者の方を搬送する。もしくは、医療スタッフの方を搬送する。そして、3つ目が治療(TREATMENT)です。これは災害時という状況において、いかに適切な治療を行うかというキーワードです。 このように見ていきますと、選別と治療については完全に医療分野の課題だと思いますが、搬送、トランスポートについては交通そのものですから、これから交通に関係する者はこういった分野についても出番があるのではないかと考えます。本研究の概要Ⅰ.震災時における傷病者搬送システムに関する研究Ⅱ.ヘリコプターの夜間飛行に関する研究Ⅲ.災害用臨時ヘリポートに関する研究 そこで、本研究の概要です。1番目、搬送システムに関する研究ということで、豊田市が震災に見舞われたときに傷病者の方がどのような動きをするだろうかということを予測します。2番目、ヘリコプターの夜間飛行に関する研究、3番目に、その臨時ヘリポートに関する研究について説明させていただきます。
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