平成18年度 研究成果報告会開催記録
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--19(チョンゲチョン)の上の高架道路を廃止する事業が始まったというお話をしましたが、それがもう実現しました。また、ボストンの大きな高架道路を地下化するビッグ・ディックというプロジェクトもほぼ完成という状況で、今、上を公園にしています。それから、ロンドンのロードプライシング。大都市で交通抑制のための新しい試みが始まっています。 先日の9月17日、スウェーデンのストックホルムでロードプライシングを今後正式に導入するかどうかの住民投票がありました。実は、ストックホルムでは今年2006年の1月から実験運用していたんです。結果、52%の賛成がありましたので、ストックホルムとしては実施する方向ですが、政府が認めるかどうかという問題があって先は分かりません。少なくともITSの最新技術を使った交通マネジメントがストックホルム等でも始まっているということです。 豊田市としては、これからどういうまちを目指したいのか。先ほどもご紹介がありましたけれども、私どもの研究所は都心交通のビジョンづくりを頼まれていまして、今、研究を重ねています。これは1つの大きな試みと言えます。そこでいろいろな提案をして、皆さんからもぜひご意見をいただいて、その上で具体的にどう実現していくかという議論を進めたいと思っています。 そういう意味では、従来の評価基準である高機能、経済性だけでなく、高品質の実現も求められているということで、「誇り、うるおい、ゆとり、みどり」に加えて、「品格」を入れた検討もしています。クオリティの面で、まちにあった何かが必要であると思っています。“交通まちづくり”をキーワードに、商工会議所の皆さんや事業者、関連した企業の方々、市民と一緒に交通という面からまちづくりに取り組みたいと思っています。 後半は個人的な意見が多かったわけですが、こんな考え方で研究所の活動を見ているということでご紹介させていただきました。ご清聴どうもありがとうございました。■ソウル都心部で復元された清渓川(チョンゲチョン)。「以前は4車線の高架式高速道路があった。」(写真)ソウル市役所■ボストンBig・Digプロジェクト 「老朽化し容量不足となった高架式高速道路を地下で拡幅再整備して地表を公園に開放」 (写真)ボストン市
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