平成18年度 研究成果報告会開催記録
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--13ユニークな研究体制、研究機関だと思っています。また、豊田市にはトヨタ自動車という交通にかかわる直接的な事業者がいらっしゃいまして、自動車というものづくりの中心でもありますので、研究所としても自動車交通のかかえる問題を解決し、自動車の持つ特性を利用して、私たちがどう生活していくか、そのモデルづくりに大変興味を持ち、主導的なテーマとしています。 設立のときから、地元、豊田という日本の地方都市をまず研究題材として、その問題を解決しながら、新しい取り組みの仕方、新しい研究調査の仕方を提案していきたいと考えてきました。あわせて、日本全国で役立ちそうな交通にかかわる課題について提案研究をしたいという形になっています。 研究の3本柱という言い方で、事業の内容を3つに分けています。パンフレットのほうでは広義の都市交通に関する研究という言い方をしていますが、広義の交通まちづくりに関する研究と言っていいと思います。都市交通を広くとらえて、交通を通してまちづくりを考えるという意味です。交通は大きくみると都市経営の重要な要素であり、まちづくりや市民の生活のベースです。その研究は都市そのものや市民の皆さんの生活そのもの、その地域の経済に直接関係しているという意味で、まちづくりの一環であるととらえています。ですから、交通の現象や、交通機関だけではなくて、その背景にある地域社会の状況や財政的、効率的な仕組みについても研究して取り組んでいきたいと考えています。そういう私どもの目指す方向を“交通まちづくり”という表現にしているつもりです。 豊田市は、研究所を支えてくれる基盤であると同時に、いろいろな問題の素材を提供してくれます。特に自動車交通問題については、日本で最も自動車の普及率の高い地域として解決策を求めていく必要があります。豊田市で先駆的な取り組みを実践しながら、そこでの成果を拡大していきたいと考えています。そういう意味で交通モデル都市という言い方になっています。まずは豊田の住民の皆さん、そして、この近くの自治体、行政単位、それぞれのかかえる問題に対して、どこまで答えられるかという表 2

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