平成17年度 研究成果報告会開催記録
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来賓あいさつ 豊田市助役 菊地春海氏 ご紹介いただきました助役の菊地でございます。本日はお忙しい中、研究報告会にご参加いただきまして、誠にありがとうございます。 今、太田所長から今回の研究報告会の目的や研究所の役割についてご説明いただきました。その上で、市の周辺状況について簡単にご説明します。結論としては、ますます豊田都市交通研究所が大変重要な役割を担ってくるということです。 まず、太田所長のお話の中にもありましたように、豊田市は市町村合併を行いました。この4月1日に面積は3倍ほど、人口は5万人増えて約40万人になりました。面積が3倍にと言いましたが、そのうち森林の占める割合は70%です。今まで30%だったものが70%になり、日本の森林率とほぼ同じ割合なのです。都市と森林が共存する、日本で最もモデル的な地方都市になりました。 この7月に、豊田市では新しい交通ビジョンを作成しました。「豊田市交通まちづくりビジョン2025」という名称で、3年前に行いましたパーソントリップ調査を受け、2025年に向けた長期的な交通ビジョンとなっています。その狙いは「交通まちづくり」ということで、太田所長が提唱いただいております「交通」と「まちづくり」を連携させた交通モデル都市をつくっていこうということでつくり上げたものです。 市のホームページ上にあるその内容を詳しく見ていただきたいのですが、今まで自動車一辺倒であった豊田の交通を公共交通にシフトしていこうという大きな方向転換も行っています。 具体的には、公共交通と自動車の割合が1対9だったものを2対8にしていこう、これからの高齢化社会を見た場合、なるべく公共交通を活用できるまちづくりを展開していこう、それには、鉄道結節点や交通結節点をもう1回見直していこうということで、今までの豊田市の都市マスタープランの方向性とは全く変わったビジョンを提示しています。 そのビジョンを基に、目標年の2025年だけを考えるのではなく、3年間と10年間の行動計画を作成しました。また、それを実行するために、市民と一緒になって意識改革やライフスタイルを変えていこうという推進協議会を設置して、現在モデル的な事業として、中心市街地の活性化、TDM、香嵐渓の渋滞対策という3つのプロジェクトを立ち上げて、組織的に総合的に進めていこうと考えています。 このような活動の中で中心となってくるのは、太田所長がご説明された都市交通研究所の公共交通、そして渋滞・安全・評価の4つのテーマです。これらをうまく組み合わせて「交通まちづくり」を推進していこうと思っております。 そして、後ほど原田先生からご説明があると思いますが、さらに市民連携を強めていくことは、交通まちづくりビジョンの大きな柱であり、そこにおいても都市交通研究所の役割が今まで以上に大きくなってくると思います。 本日はいろいろな関係の方々に参加いただいているということです。この機会に1つだけお願いがございます。11月からいろいろな交通実験等が始まります。そして、「歩く」というテーマでも都市交通研究所でセミナーがあります。皆さんやお友達も誘ってご参加いただき、交通まちづくりを推進するためのグループを作っていただきたいと思っています。また、最近、交通に関
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