4-1.危険事象に関するデータ収集期間の影響 DAHLIA-DBにおいて,運転行動データを持つ85名を分析対象とした.各人のデータのRDEと走行距離を,2週間 (2w),1か月 (1m),3か月 (3m),6か月 (6m),12か月 (12m) 単位で集計した.その際,1m,3m,6m,12mについては,3章と同様に,ひと月20日以上の記録期間をもつことを基準に,有効な月を選別した.5種類のデータ収集期間のうち,一期間でも欠損値があれば,分析から除外した.そのため,最終的な分析対象は54名,総走行距離1,071,195 km,総記録日数49,789日、RDE2,358件となった.表4-2に,各データ収集期間のRDE件数を示す. RDE RDE (千kmあたり) 2w 1m 3m 6m 12m データ収集期間同士のRDE件数の相関係数を算出したところ,相互に有意な強い正の相関関係が認められた.表4-3に,相関係数の一覧を示す.2wのRDE件数に対して1m,3m,6m,12mのRDE件数をプロットすると,図4-1のように2wでRDE件数が少ないドライバーはその他のデータ収集期間でもRDE件数は少ないことがわかる.これは,走行距離で調整したRDE件数にも示された共通の傾向であった. 表 4-3 2w,1m,3m,6m,12mのRDE件数における相関関係 2w 1m 3m 6m 12m 2w 1m 3m 6m 12m 2w 1 0.94 0.95 0.96 0.96 平均 SD 1 1 1 2 5 6 9 12 18 24 3 5 3 5 3 5 3 5 3 5 1m 3m 0.94 0.95 1 0.99 0.99 1 0.99 1 0.98 1 22 中央値 0 1 3 6 12 2 2 2 2 2 6m 0.96 0.99 1 1 1 0-6 0-11 0-35 0-73 0-152 0-37 0-37 0-36 0-33 0-32 12m 0.96 0.98 1 1 1 範囲 表 4-2 各データ収集期間のRDE件数
元のページ ../index.html#27