(1)分析方法 (2)結果 3.人間特性と運転行動を考慮した危険事象の推定 3-1.RDEの件数を推定する量的分析 MMSE TMT Part A TMT Part B 静止視力 交差点数 小売事業所数 気温変動 回避道路 走行距離グループ 運転習慣 (月間250 km未満,以上) 9 内容 危険事象 個人属性 個人属性 全般的認知機能 認知機能 (実行機能や反応時間) 認知機能 (実行機能や反応切り替え) 視覚機能 交通環境 (面積比) 交通環境 (面積比) 交通環境 (1年間の変動係数) 運転習慣 (運転したくない道路風景数) DAHLIA-DBにおいて,人間特性データと運転行動データをもつ85名のデータを使用した.そのうち,欠損値のある3名をのぞく82名を分析対象とした.ここでは,2つの観点から分析を行った.一つ目はRDEの件数を推定する量的分析であり,もう一つはRDEの発生有無を推論する質的分析であった. まず,回帰分析によるRDEの予測モデルを構築した.次に,投入する変数を操作してRDE件数の予測について検討した.RDE件数の予測は,たとえば認知機能成績の水準によるRDEの発生可能性の違いの観察など,将来の機能低下や訓練による機能向上の影響の見積もりにつながるという点において意義があると考えられる. ここでは,RDE件数を目的変数,認知機能 (MMSE,TMT A and B) や視覚機能 (静止視力) の成績,交通環境 (交差点数,小売事業所数,気温変動),運転習慣 (回避道路,走行距離グループ) を説明変数,走行距離をオフセット項としたポアソン回帰分析を実施した (表3-1).ポアソン回帰分析は,交通事故などの稀に発生するカウントデータに対して適用される統計手法である. 項目 目的変数 説明変数 オフセット項 走行距離 表 3-1 回帰分析に使用した変数 変数名 RDE件数 年齢 性別
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