高齢ドライバーの人間特性と運転行動を考慮した危険事象の推定
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3 名古屋大学COI, https://www.coi.nagoya-u.ac.jp/outline/vision, 2023.3.31最終閲覧 図 2-1 名古屋大学COIのHP3 5 2.分析に使用したデータの概要 2-1.高齢者運転特性データベース (DAHLIA-DB) の概要 本研究では,名古屋大学COI (Center of Innovation) で構築された高齢者運転特性データベース (Data Repository for Human Life-Driving Anatomy: DAHLIA-DB) のデータを使用した.名古屋大学COIは,文部科学省と科学技術振興機構 (Japan Science and Technology Agency: JST) の支援を受け,2014年に発足した国のプロジェクトである (図2-1). DAHLIA-DBはこのプロジェクトに属する人間加齢特性研究室を主体として,名古屋大学COI発足当初の2014年下旬に計画され,収録項目の検討がはじめられた.同時に,年間300名を目標として,研究の主旨に賛同し,研究に参加・登録する高齢ドライバーが募集され,2015年初旬から本格的にデータベースに収録されるデータの収集が開始された.データ収集は,適宜項目の再検討を繰り返して,名古屋大学COIの最終年度まで継続され,データベースとしてまとめられた.参加した高齢ドライバーの一部は,参加への同意が得られる限り追跡調査が実施されたため,DAHLIA-DBは縦断的なデータも含むデータベースである.また,愛知県の高齢ドライバーだけでなく,同様のデータ収集を茨城県つくば市でも実施しており,地点を横断したデータベースとなっている.なお,このデータ収集は,名古屋大学未来社会創造機構倫理審査員会の承認を得て行われた.研究参加者には,事前に研究目的や取得されるデータ,データの活用範囲,データの保管期間などを口頭及び書面で説明し,研究参加への同意を得た上で行われた.

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