(2)維持管理の当事者意識との関係 郊外 中山間 郊外 中山間 幹線道路 中心市街地 ※次のように得点化し,平均値を算定 2:とてもそう思う,1:ややそう思う,0:どちらともいえない,-1:あまりそう思わない,-2:全くそう思わない ※色が濃いほど特徴敵傾向であることを示す ※「自動車重視」は「自動車(クルマ)が通りやすい,使いやすいこと」,低速・小型自動車重視は「小型電気自動車やトラクター 全体(6空間分) (n=5562) 生活道路全体(3空間分) (n=2781) 幹線道路全体(3空間分) (n=2781) (n=927) 生活道路 中心市街地 (n=927) (n=927) (n=927) (n=927) (n=927) 表 4-4 道路の価値に対する意識(集約後) 生活道路の価値に対する意識と道路整備・維持管理の当事者意識の関係性について,ここでは,当事者意識との関連を考察しやすい維持管理方法の受容性の結果との相関をとることで分析する.先述のとおり,提示した道路の維持管理方法の受容性は4パタンあり,それぞれの結果と道路の価値に対する意識の集約結果との相関係数ならびに無相関検定の結果を表 4-5に示す. 全体的な傾向として,相関係数の正の値が高いのは「すべて行政が維持管理する」であり,対照的に低く出ているのは,「道路の利用者が金銭的に維持管理の支援をする」となっている.無相関検定の結果からも「すべて行政が維持管理する」は全体傾向としては,いずれの道路の価値とも正の相関が高度に有意(p<0.001)であり,生活道路においても,それぞれの価値を重視する方ほど,行政が維持管理を行うべきであるという意向があることがわかる.「道路の利用者が金銭的に維持管理の支援をする」は,無相関検定の結果から,全体傾向として「安全・安心重視」,「弱者重視」で負の相関が有意(p<0.05)となっており,特に生活道路全体では高度に有意(p<0.001)となっている.すなわち,「安全・安心重視」,「弱者重視」の価値を重視する方ほど,道路利用者が維持管理を行うべきではないという意向があることがわかる. 「すべて行政が維持管理をする」以外の,いわゆる当事者意識を求められると考えられる維持管理方法では,共通して「つながり・にぎわい重視」,「低速・小型自動車重視」の価値との正の相関があり,無相関検定でも高度に有意(p<0.001)となっている.これは生活道路,幹線道路に差はみられない.すなわち,当事者意識をもって維持管理を行うと回答した方は,道路の種別に限らず,つながりや,にぎなどの速度の遅い車両が通りやすい,使いやすいこと」の結果を引用している(独立因子). 39 安全・安心重視 弱者重視 1.24 1.25 1.23 1.30 1.28 1.17 1.32 1.21 1.15 歩行者・自転車重視 1.16 1.21 1.11 1.27 1.34 1.03 1.23 1.16 0.95 1.11 1.11 1.12 1.18 1.30 0.87 1.34 1.12 0.90 つながり・にぎわい重視 自動車重視 0.57 0.53 0.60 0.78 0.50 0.32 0.92 0.55 0.33 1.09 1.02 1.17 0.83 1.09 1.13 1.23 1.15 1.13 低速・小型自動車重視 0.46 0.50 0.41 0.25 0.47 0.79 0.19 0.36 0.68
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