(3)エリア及び物理的デバイス等の設定 18 次に,プロセスについて,警察発意では,各地の警察署が道路管理者との調整をしながら箇所案を提示し,進められていたことがわかる.住民発意では,まず住民から警察署への要望から始まる.その後,A市の場合,道路管理者とともに設定エリアについての代表者調整,住民意識の把握,対策施工,規制実施といった流れで進められている. 表 3-5にエリア及び物理的デバイス等の対策設定プロセスについて示す.エリア設定では,警察発意では,既存ゾーン対策実施エリア,警察署からの近傍であるなどの状況がわかりやすいエリア,区画整理が進められていたエリアで設定されている例が指摘された.住民発意では,A市,C市共通して町会などの単位での要望があり,それを規定に沿った形で調整を進める形をとるといった指摘があった. 物理的デバイス等の設定プロセスでは,狭さく整備に関する指摘が多く,ゾーン30整備後の状況を踏まえて検討した(B市),交通指導員から要望があり調整した(B市)といった発意にかかるものがあった.また,地元調整における住民代表の役割の大きさも指摘されている(C市).さらに,整備後に対策内容を再調整しているといった指摘もみられた(A,C市).また,狭さくに限定されるものではないが,通学路合同点検で指摘されたものについて,地元調整を進めるといった例も指摘された(C市). なお,警察から物理的デバイスが導入されているゾーンは極めて少なく,全体の1割程度であるとの指摘があった.
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