これからの「生活道路」空間マネジメントに関する研究
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371597 2-2.方法 整理の視点 論文を整理するにあたって,本稿で重視するのは当該論文が今後の生活道路のゾーン対策推進に資するか否かである.対策の導入推進においては,実施される各施策の安全性向上効果を検討することが重要であると考えられる.他方,対策を導入する際に生じる課題が解決しない限り,整備が停滞することとなる.よって本稿では,ゾーン対策やゾーン対策に適用される個々の生活道路安全対策の安全効果を検証した既往研究について内容を整理するとともに,特にゾーン対策の導入プロセスや,導入時に生じる課題に関する既往研究に重点をおいて整理することとした. まず,我が国において新たに導入が始まったゾーン30プラスの前身にあたるゾーン30について,これまでどのような研究が行われてきたのかを把握する.具体的にはゾーン指定エリアを対象地域として各施策の実証実験等を行っているもの,対策導入プロセスや課題について検討したもの,海外におけるこれまでのゾーン対策導入の歴史についてまとめたものといった視点で整理する.次にゾーン30前後に検討されている各ゾーン対策についても同様に対策の導入プロセスや課題に重点をおいて,その内容を整理する. 収集方法 論文は電子ジャーナルプラットフォームであるJ-STAGE(科学技術情報発信・流通総合システム)において公開されているゾーン対策に関連するものを収集した.表 2-1に各ゾーン対策に関する論文の収集結果を示す.検索該当論文の中には,本稿で対象とするゾーン対策の視点以外のものも多く含まれる.よって,検索該当論文を俯瞰し,関連すると考えられる論文についてのみ,その内容を整理した. 表 2-1 ゾーン対策の論文整理結果 127202※()内は他のゾーン対策ですでに整理した論文数 4 ゾーン対策ゾーン30キッズゾーン生活道路対策エリア生活道路対策エリアあんしん歩行エリアあんしん歩行エリアコミュニティ・ゾーンコミュニティ・ゾーン検索キーワード検索該当論文数(件)整理した論文数(件)ゾーン30キッズゾーン5(2)7(2)25(7)

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