歩車分離信号の効果に関する研究
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第3章で述べた研究対象の10交差点を基にシミュレーションネットワークを構築す・I: 二つの交差点を繋ぐリンク ・II: 一つの交差点だけに繋がるリンク ・III: その他三種類で区別されるリンク。ただし、実際には数多く存在するが、簡略 5.1 シミュレーションネットワーク 5. 現況再現について 19 本研究において、交通ネットワークをシミュレーションする際には、以下の基本要素と考えられる。 ・交通手段の属性:車両の速度、最大速度、加速度、減速度、車線変更の規則などが含まれる。これらの属性は、交通ネットワーク上での車両の挙動に影響する。 ・シミュレーションモデル:車両の動きや交通状況をシミュレートするために必要である。道路ネットワークや車両同士の動きに基づいて、車両の挙動をシミュレートするために使用される。 ・シミュレーションネットワーク:道路や交差点、高速道路、トンネル、橋など、交通インフラを表現するためのネットワークが必要。道路の形状や車線数、交差点のタイプ、信号機及び信号制御情報、横断歩道などが含まれる。 ・現況再現の評価指標:各交差点におけるサイクルごとに各流入進行方向交通量の現況再現精度。理由としては、歩車分離導入した交通円滑性の効果を検証するために、あるいは歩車分離信号導入前後に通過した交通流の特徴を比較するために、信号サイクルごとに通過した交通量の現況再現精度は重要と考えられる。 ・各利用者のトリップ情報:利用者とは自動車及び歩行者。トリップ情報には、出発地点と目的地、出発時間、移動手段、経路などが含まれる。交通ネットワークシミュレーションには、各利用者のトリップ情報が必要。ただし、それらの情報の入手は極めて困難。そこで、交通調査データ(交通流量)を用いて、高精度な現状再現が可能となるトリップ情報生成手法は非常に重要。 以上の交通手段の属性及びシミュレーションモデルについては4.2で説明した。他の三つの基本要素は本章で説明する。 る際には、以下のような方針でリンクの設置を行う。

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