利用者の個人差を考慮した高齢者のMaaSに対する利用意向に関する調査研究
7/48

1 国土交通省のHP、https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/japanmaas/promotion/ 図 1-1 MaaSのイメージ(交通サービス+非交通サービスの連携) 1-1 研究背景及び目的 高齢化社会が急速に進展している中、高齢者のモビリティに関する社会問題が顕著化しつつある。特に、交通利便性の低い中山間地域における運転免許を自主返納した後の移動手段の確保問題の検討は緊急かつ重要な課題となっている。該当地域に居住している高齢者の移動手段を確保するための方策として、欧米諸国において、普及が進んできたモビリティ・アズ・ア・サービス(以降、MaaSと称する)の導入が期待されている。ここで、MaaSとは、地域住民や旅行者一人一人のトリップ単位での移動ニーズに対応し、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービスであり、観光や医療等の目的地における交通以外のサービス等との連携により、移動の利便性向上や地域の課題解決にも資する重要な手段となるものである1。MaaSのイメージを図 いった前提条件がある。 日本国では、MaaSの実現に向けて、2018年頃から各地でMaaSに関する実証実験が実施されており、国土交通省と経済産業省は各地の実証実験に対する支援を行っている。MaaSに関する実証実験が進められているが、これらのほとんどが供給側の視点からの取組であ1. 序論 1-1に示す。なお、MaaSを利用するため、キャッシュレス決済を使わなければいけないと1

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る