(1)市民参加頻度の変化 表 4-6は、コロナ禍前(2019年12月以前)とコロナ禍(2022年10月)における、各市民参加活動の参加頻度の関係を示している。表中の値は、コロナ禍前後での当該頻度の該当割合である。これをみると、ボランティア、趣味、学習・教養は全体的に頻度が減少していることがわかる。他方、スポーツ関係、特技の伝承は増えているケースも見受けられる。とくに、スポーツは高頻度だったものが辞めてしまっているケースも比較的みられ、健康面への影響が懸念される。 表 4-7は、市民参加の各活動量をSaito, et al7)に則りソーシャル・キャピタルとして数値化し、コロナ禍前後の増減によりグループ化したなかでの都市別 個人属性別、心身状態別の結果を示している。コロナ禍でソーシャル・キャピタルとしての市民参加が減ったのは、岡崎・豊橋在住、女性といった属性であることがわかる。他方、29歳以下は市民参加が増加している傾向が読み取れる。また、現状の健康状態に不安がある方は市民参加が減少している一方、ストレスはあまり感じない方も多いことがわかる。さらに現在、ストレスを感じている方は、 生きがいについては、長谷川ら4)、近藤・鎌田5)などによる様々な提案があるが、ここでは60歳以上の信頼性・妥当性が確認されており、かつ調査項目数の少なさから比較的簡便に調査が可能であるIkigai-96)を使用することとした。Ikigai-9は9つの設問項目で構成され、それぞれの設問について、「とてもあてはまる」から「ほとんどあてはまらない」の5水準のいずれかを回答する。分析は、それぞれの総得点(得点範囲9〜45点)及び3つの下位尺度(得点範囲3〜15点)で行う。 結果 図 4-9 Ikigai9による生きがいの算定方法6) 60
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