コロナ禍が豊田市の都市交通に与える影響のモニタリング
62/121

ただし、「急激」な変化は別の問題を生み、誰も望んではいない。変化するにしても、「ソフトランディング」になる様に、これまで以上に、積極的に、作為的に「新しい力を生み出す」刺激策が求められるといえる。 4-2.市民参加の実態 方法 市民参加の実態を把握するにあたり、ここでは、令和3年度に実施した意識調査回答者に対するパネル調査結果を用いる。調査概要を表 4-3に示す。対象者は、愛知県内政令市、中核市在住・15歳以上のマクロミル社モニターであり、弊所令和3年度調査に回答いただいた方(パネル母集団N=1,571)である。なお、インターネットを通じた調査は、回答者がインターネット利用者に限定されることによる標本誤差の問題が知られており、特に利用率の低さから高齢であるほど誤差が大きくなる。しかしながら、令和2年の情報通信白書によれば、近年は高齢層においても既に大多数がインターネット利用者(60歳代で90.5%、70歳代で74.2%)となっているなど標本誤差の影響は年々小さくなってきていることが予想され、今回の調査においても相応の信頼のおける結果が得られるものと考える。 調査項目を表 4-4に示す。主に、個人属性、活動状況、心身の状態、住まい方、中心市街地の利用状況、感染リスクへの意識、そして今年度調査では新たにソーシャル・キャピタルを伺っている。回答者属性を表 4-5に示す。若年であるほど回収率が低い。また、75歳以上のはそもそもの母集団が少ない。よって、それぞれを直近年齢に統合し、以下の年齢階層で解析を実施する。 ・29歳以下(15〜19歳群、20代群) ・30〜64歳 ・65歳以上(65〜74歳群、75歳以上群) また、市民活動の指標として今回調査より取り入れたソーシャル・キャピタルを都市ごとに確認するにあたり、回答母集団の歪みが生じていることから、その補正のため、年代、性別による拡大係数による調整を行った結果を一部で用いている。 56

元のページ  ../index.html#62

このブックを見る