コロナ禍が豊田市の都市交通に与える影響のモニタリング
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(1)リンク除外処理について JARTIC渋滞統計システムから集計されたコロナ禍前の2019年、とコロナ禍中の2020年や2021年の2月、5月、8月、10月の各1か月間発生した豊田市における1848リンクの総渋滞時間(h)や総渋滞量(km・h)に基づいて渋滞状況変化の分析を行った。 図 3-12 生データからの月別渋滞量集計結果 除外処理の方法について、3σ法1を選定した。除外処理の流れは下記となる。 1 3σ法とは、平均値から標準偏差の3倍までの範囲にあるデータを正常とし、それ以外を異常値とみなす方法。この方法により、正常範囲外にある異常値を自動的に検出し、除外することができる。 35 3-2.道路交通渋滞量の変化 生データからの集計結果を図 3-12で示す。ただし、2020年の2月や10月は2021年同月と比較して2倍ほどの渋滞量があり、データ収集機器の故障などにより異常なデータが混入している可能性があると推察する。また、リンク別にランキングしたデータを確認してみると、数100時間の総渋滞時間を持つ複数のリンクがあり、これらは異常データであると考えられた。その理由としては、極端な状況を想定すると、1か月間に毎日半分の12時間の渋滞がある場合に、1か月間での渋滞時間合計は360時間になる。そこで、分析の前に異常なデータの除外処理を行う。

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