空間構造と利⽤者⼼理を踏まえた安全・安⼼な⾃転⾞通⾏空間整備⽅策に関する研究
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4.⾃転⾞通⾏空間の評価モデルの構築 空間の構造的要因を踏まえた空間別(交差点および単路)の事故発⽣件数および被害リスク(重傷以上の削減程度)を推定する評価モデルを構築する. 4-1.⽅法 使⽤するデータは,前章で整理した⾃転⾞通⾏空間データと事故データである.⽬的変数は,事故件数(1年間当たり)である.なお,以下の場合分けを試みる. ・⾃転⾞関連事故︓⾃転⾞に関わる事故の総合的な削減効果の把握 ・⾃転⾞関連死亡・重症事故,軽傷事故︓被害リスク軽減効果の把握 ・第⼀当事者が⾃転⾞の事故︓違反など過失が⼤きい事故の削減効果の把握 ・第⼆当事者が⾃転⾞の事故︓被害事故軽減効果の把握 第⼆当事者が⾃転⾞の事故については,削減に向けてのより詳細な理解を得るため,以下の3視点を追加した推計を⾏う. ・第⼆当事者が⾃転⾞かつ単路での事故 ・第⼆当事者が⾃転⾞かつ交差点での事故 ・第⼆当事者が⾃転⾞かつ交差点付近(端部から30m以内)での事故 説明変数は,事故件数への影響及び政策変数としての操作可能性が期待できるといった観点から,以下のように設定した. ・⾃転⾞通⾏空間整備状況(整備前,整備年(分析では除外),⾃転⾞レーン整備済,⾞道混在(⽮⽻根)整備済) ・道路構造(道路延⻑,⾞道幅員(最左⾞線+路肩),歩道幅員,⾞線数,バス停数,⾞との交差箇所数(区間内の交差点や縁⽯の切れ⽬といった沿道から当該区間へ流⼊可能となる箇所数) ・⾃治体ダミー(名古屋市ダミー,豊⽥市ダミー,安城市・豊橋市ダミー(分析では参照値として設定)) 25

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