空間構造と利⽤者⼼理を踏まえた安全・安⼼な⾃転⾞通⾏空間整備⽅策に関する研究
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図 2-1に⽰すように,当初想定したように⾞道の選択には道路の構造的要因,交通的要因の少ない影響が確認できた.他⽅で,⾞道選択率に与える要因には構造的要因,交通的要因以外の要因の影響も予想され,それらの影響を踏まえた検討を⾏うことが重要である. そこで,⾞道選択に影響を与える要因としてここでは,先に⾔及した回答者の個⼈属性,⾃転⾞の利⽤状況,利⽤の意識を考慮する.これらの要因を説明変数とするロジスティック回帰モデルを構築し,当該影響の程度を分析する.なお,変数選択ではステップワイズ(変数増減法)を採⽤している. 結果を表 2-6に⽰す.モデルの精度を⽰す擬似決定係数は0.1711であり,説明⼒が⾼いとはいえない.他⽅で,⾞道選択率に⾼度に有意な影響を与える変数も散⾒される.よって,ここではモデルの精度に留意しつつ,特に影響⼒の⼤きい変数に注⽬しつつ,考察を⾏う. まず,構造的要因,交通的要因はほとんどの変数で⾼度に有意(p<0.01)であった⼀⽅,唯⼀⽮⽻根ダミーのみ有意とはならなかった.推定値の符号をみると,多くの変図 2-1 要因別⾞道選択率 17⾞道選択に与える要因

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