高齢運転者を対象としたテレマティクス 自動車保険の社会受容性に関する 実証的研究
8/50

図 1-2 本研究の流れ 1-2 研究特徴 本研究の特徴は3点が挙げられる。 1点目、テレマティクス保険、ドライブレコーダー特約付き自動車保険(以降、ドラレコ特約付き保険と称する)両方を研究内容とする点である。その理由は、情報通信技術を活用したドラレコ特約付き保険は運転診断結果が提供できるとともに、運転支援アラートが発出できることで、先進的自動車保険として、テレマティクス保険との競合関係が存在すると考えられる。 2点目、先進的自動車保険の受容性を把握するため、該当保険の契約者を対象(高齢者のみ)としたインタビュー調査から、運転行動の改善効果、問題点、期待内容を把握するとともに、非契約者を対象(高齢者・若者)としたアンケート調査から、保険種類別の認知度及び契約意向等を把握する点である。 3点目、調査対象の選択行動が表現できる行動分析モデルを構築することで、保険の契約意向に影響を及ぼす要因を分析する点である。特に、保険の認知度、位置情報提供に対する抵抗感などの要素の影響効果を明らかにした上、高齢者と若者の差異があるかを確認する。 1-3 研究内容 本研究の流れは図 1-2に示す。本研究は「最新動向の整理」、「インタビューやアンケート調査の企画・実施・分析」、「方策検討」の三本柱で研究を推進してきた。研究内容の概要を次のように整理する。 (1)最新動向の整理 インタビューやアンケート調査内容を検討するため、国内の損害保険会社の販売してい2

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る