歩行者優先意識の定着促進に資する地域活動方策
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2-1 交通安全対策の体系 図 2-1 交通安全対策の体系 2 歩行者保護に資する施策の整理 交通安全対策の大まかな体系は、図 2-1のように整理できる。本研究で対象とする啓発施策は交通安全教育や法律による規制・罰則・取締りの強化と同様に「ひと」への対策である。比較的、低費用で講じることができるソフト施策であるが、法律による規制・罰則・取締りの強化を除いて、明確な効果を計測しにくい施策が多い。 「クルマ」への対策は、近年特に乗員を護る技術が進展し、自動車乗車中の死者数が大幅に減少を続けてきたことから、大きな効果を発揮していると言える。またペダル踏み間違えなど高齢者の運転誤操作による事故が多発する中で、自動運転の要素技術の発達による安全運転支援システム(ADAS)の普及が著しい。 「みち」への対策は、基本的な道路環境整備・維持管理が進められているが、膨大な道路延長に対して施すべき施策にかかる費用を賄うことは困難であり、整備箇所の優先順位付けに道路行政は課題を抱えている。 -3-

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