歩行者優先意識の定着促進に資する地域活動方策
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5-3 おわりに -32- 豊田市では、平成28年から『歩行者保護モデルカー活動』に取り組み、平成30年度には「とまってくれてありがとう運動」を展開するに至っている。 また、ハード的な対策としても、信号設置が困難な無信号横断歩道において「ぴかっとわたるくん」という、横断歩行者の存在をドライバーに報せる押しボタン式の発光設備の設置や、下流の交差点等の渋滞による滞留車両が横断歩道を塞ぎ死角を作ることを防ぐための路面標示などの実装もなされている。さらに現在、トヨタモビリティ基金の支援により「ジコゼロ・プロジェクト」と称した包括的な取り組みを実施している。 以上を踏まえ、一連の豊田市における歩行者優先施策を評価した上でさらなる交通安全意識向上、効果的な施策のあり方について2カ年をかけて検討している。本年度は、交通事故に関する分析や施策を整理するとともに、豊田市の交通安全ブランディングに関するキーワードを整理し、それらの評価のためのアンケート調査設計に着手した。令和4年度にはアンケート調査を実施するとともに、他都市との比較分析を行う。とりわけ無信号横断歩道において横断しようとする歩行者がいるときの停止率がJAFの調査により顕著に高い長野県について、その理由等を詳細に調査することで、豊田市における歩行者優先運転行動促進のためのブランド化へのヒントを探る予定である。

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