図 3-11 交通安全立哨活動(街頭活動)の効果 無意識に行っている不適切な行形骸化した風景となってしまうと、社会における役割と責任の認識 いずれにせよ、多くの人力が投入される活動は、より有意義で効果的なものにする【通行する人への影響】交通安全が社会全体が向かう【交通主体の行動変容への期待】ドライバーは歩行者保護を心がけ安全運転を実践し、自転車は交通【最終的な目標】交通事故の発生件数が減少する⇒ 交通事故ゼロ社会の実現べき方向であることを再認識為に気づき行動修正を図るただ「邪魔」な行為に見えるルールを遵守し走行すべき空間を走り、歩行者は無謀な乱横断をせずに夜間の外出時は反射タスキを身につけ自身を守る。【立哨する人への影響】「住民参加のまちづくり」と捉えるとコミュニティ育成、居場所発見個人の成長、自己実現地域問題に関心を持ち、居住環境に対する意識が向上参考文献:「新しい交通まちづくりの思想コミュニティからのアプローチ」太田勝敏編著このような運動期間中あるいは「交通事故ゼロの日」と呼ばれる日付末尾がゼロの日に、地域住民や地域に立地する企業の従業員らが「交通安全」「シートベルト」などと書かれたプレートを手に持ち、街頭に立って交通安全を呼び掛ける「立哨活動」が各所で見られる。豊田市においても年4回の「交通安全市民運動」期間中に「全市一斉街頭活動の日」が設定されており、市内約400団体18,000人が500箇所で一斉に立哨活動を行っている。 参加している人々の多くは、その活動が「正しいこと」であると信じて(中には面倒だな、厄介な活動だな、と少し感じている人もいるかもしれないが)あからさまに不満を口にすることはなく、社会に対する貢献あるいはボランティア精神に基づき活動に参加しているように思われる。 そのような活動の効果を定量的に計測するのは非常に煩雑で、学術研究としての成果はあまり見られない。しかし交通安全立哨活動を「住民参画のまちづくり」として捉えれば、そこに参加する人たちにとって「地域問題への関心」「社会的責任の認識」などが高まり、地域の交通安全意識が向上するという効果は少なからず存在すると考える(図 3-11)。 べきだと考え、交通安全啓発施策において活用すべき場であると考える。 -16-
元のページ ../index.html#21