駅前大型店舗閉店に伴う豊田市中心部の流動変化の把握
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1.はじめに 1研究所では、2019年度と2020年度の2年間に渡って、Wi-Fiパケットセンサを用いて豊田市都心の回遊状況に関する評価手法の開発等の研究を実施し、2019ラグビーワールドカップやCOVID-19による中心部の賑わい(人出)の影響等を分析してきた。豊田市役所や駅周辺商業施設からは、今後も研究所が新技術等を活用して賑わいや流動変化の評価を続けることに期待が寄せられている。 一方で、新型コロナウイルスの影響等を受け、2021年9月30日をもって豊田市駅に隣接する松坂屋豊田店が閉店した。豊田市中心部の流動にどのような影響をもたらすのか等に関心が集った。過去にも、豊田市駅前では、2000年12月に豊田そごう閉店の後、2001年10月に松坂屋豊田店が開店するという事例がある。その際に、研究所では、第4回中京都市圏PT調査(平日)に合わせて、豊田市休日行動調査を追加実施した。調査の期間が松坂屋豊田店の開店日を跨いでいたことから、「休日における大型小売店出店の波及効果」分析を実施した。分析の結果、市域全体の移動増には結びついていないものの、都心地区への自由目的の移動割合が1.3倍に増加したこと等を明らかにした。(ただし、豊田そごう閉店の影響は調査対象外) そこで、本研究では、松坂屋豊田店の閉店が豊田市中心部の流動に与える影響について、Wi-Fiパケットセンサ等の新技術によって得られるビックデータを用いて客観的な影響評価を行うこと、さらに、豊田市民・駅利用者の主観的な影響や考えをアンケート調査によって把握するとともに、豊田市駅周辺の変化や新型コロナによって変化する豊田市民・駅利用者が求める豊田市駅周辺の姿を整理し、今後の豊田市都心環境計画の推進に必要な新たな視点を提案することを目的とする。 2021年9月の松坂屋豊田店閉店においても、閉店の影響やその後の跡地活用(活用方策や時期は未定)による影響の評価、さらに、評価結果に基づく豊田市都心環境計画の推進に対する提案等が求められている。

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