リアルタイム情報に基づく平面交差点 信号制御システム最適化に関する研究
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 豊田市に実在の東新町2の交差点で交通調査を実施し、交通流量とMODERATOで制 視点1の検証結果、交通流量が多いシナリオで、開発したアルゴリズムのパフォーマンスがよい。交通流量が多い東西方向の交通流量を増加させれば、アルゴリズムの処理能力が顕著に高くなる。  視点2の検証結果、全部のシナリオで、開発したアルゴリズムのパフォーマンスはよ 一定時間内の交通流量の利用ではなく、交通流の動的情報を利用するため、従来の研究 穆蕊:単独平面交差点の遅延時間計算方法と伝統的な信号制御設計方法に関するレビュ Rui Mu, Yasuhide Nishihori, Hideki Kato, Ryosuke Ando, Traffic Signal Optimization Models Minimizing Vehicles’ Average Delay in an Isolated Signalized Intersection, Volumn 14, Journal of the Eastern Asia Society for Transportation Studies  穆蕊, 山崎基浩, 安藤良輔:リアルタイム情報に基づいた平面交差点信号制御アルゴリ Rui MU, Motohiro YAMAZAKI, Yasuhide NISHIHORI, and Ryosuke ANDO:  二つの視点から交通流量シナリオを想定し、検証を行う。一つ目は、前年度の通り、検証時間内一定の交通発生率を用いて、南北方向と東西方向の交通流量不変、増加と減少の組み合わせで全9パターン。二つ目は、検証時間内に南北方向と東西方向から発生した交通流量が不変で、10分あるいは20分の時間単位で交通発生率を増加または減少させて、全4パターン。そして、(1)伝統的な方法、(2)構築したアルゴリズムで、渋滞発生(予定青時間内車群を処理できない)場合の対応方法①、(3)(2)と同じ場合の対応方法②全三つの方法をシミュレーションによって検証を完成する。 (背景) これからのAI時代では、リアルタイム車群情報を獲得し、信号制御システムの変革が期待されている。前年度の自主研究では平面交差点に対して、リアルタイム情報に基づいた平均遅延時間最小化を目指す信号制御アルゴリズムを構築した。ただし、渋滞(予定青時間内に車群を処理できない)が発生した場合の対応方法について、さらなる検討が必要です。また、異なる交通流条件で、特に激しい交通流量が変化した場合、アルゴリズムの検証も必要になる。 (内容)  渋滞が発生した場合の対応方法を検討する。下記二つの対応方法を検討予定。①「交通密度によって交通流量を算出した上、最適な信号時間を再計算」(オリジナル) ②「青時間を2秒ずつ延長」(実在感応型信号の対応方法からの発想) 御している信号時間のデータを用いて、構築したアルゴリズムと実際に行っているMODERATOの効果を比較し、検証する。 い。現示の需要率(飽和度)の比が大幅に変化させれば、伝統的な信号制御方法より開発したアルゴリズムの交通流処理能力が高くなる。 より単純に渋滞の緩和ではなく、一定程度の渋滞の発生を回避できる。 (社会への貢献) 構築した非線形モデルは、単独交差点のサービス水準を向上させることができると言える。特に、交通需要が多い場合において、その効果が顕著になるので、単独交差点への実用化を期待する。 (技術的特徴) 1秒ごとに信号制御の時間設定を更新できるアルゴリズムを開発した。リアルタイム情報に基づいた平均遅延時間最小化を目指す非線形計画モデルの計算結果によって、信号制御時間を決定する方法を提案した。想定した車群のリアルタイム情報を獲得する設備は、日本に広範囲で設置されている光ビーコンである。 穆蕊 交差点の飽和度が1以上の場合、アルゴリズムの処理能力の改善を検討する予定。 ー、第63回土木計画学研究・講演集, CD-ROM, 2021 ズムと検証、第19回ITSシンポジウム講演集,2021 Verification of Signal Control Using a Nonlinear Programming Model by Simulation: A Pre-research for Signal Control Based on Real Time Information, Proceedings of CICTP 2020-21, Dec., 2021 報告者: 穆蕊 問題点・課題・今後の研究予定・その他 関連論文(2021年度) 社会への貢献、 報告、技術的特徴等 研究分野 業務類型 研究題目または 報告書タイトル 研究の背景・内容 研究結果・ 得られた知見等 研究成果 所内の担当者氏名・ 担当者 協力先名 (当年報掲載ページ) *予定含む 1暮らしを支える交通、2.都市空間を創出する交通、3.交通の安全・安心 1.調査、2解析、3.政策検討、4.その他 リアタイム情報に基づいて平面交差点信号制御システム最適化に関する研究 2021度 自主研究概要

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