リアルタイム情報に基づく平面交差点 信号制御システム最適化に関する研究
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1ルートファイルはSUMOに交通需要を記載するファイルで、移動対象(自動車、歩行者、電車など、本研究は自動車だけ)の起終点、出発時間などを記載される。 7.3 アルゴリズムの検証結果 平面交差の計画と設計基礎編―計画・設計・交通信号制御の手引(2018)に記載されている計算方法を比較対象と選択し、モデル(1)の番号を付ける。渋滞が発生した場合(予定青時間内に車群を処理できない)アルゴリズムに、二つの対応方法があるため、対応方法によってモデル(2)とモデル(3)とする。モデル(2)は対応方法②「青時間を2秒ずつ延長」(実在感応型信号の対応方法からの発想)があるアルゴリズム;モデル(3)は対応方法①「交通密度によって交通流量を算出した上、最適な信号時間を再計算」(オリジナル)があるアルゴリズム。同じ交通需要シナリオでの比較、すべてのモデルは、完全同様な10ルートファイルセット1(下記、10RSとする)を交通需要として、それぞれ10回のシミュレーションをする。10RSの各ルートファイルは、セクション7.2で説明した方法に従って、車両は同じ𝑝𝑝𝑒𝑒𝑒𝑒で到着するが、ルートファイルごとに車両がランダムで発生するため、車両の総数と各車両の到着時間は異なる。10RSでシミュレーションする理由は下記と考える。10個の区別されるルートファイルを用いるのは少ないルートファイルの利用より、車両のランダムな到着によって引き起こされる結果のずれを減少する。一方、10RSの利用、完全に同じ条件で各モデルの比較はできる。検証用評価指標の値は、上述の10RSより10回のシミュレーションの平均値とする。 検証用評価指標は、文献レビューに基づいて決める。HCM2016では、交差点の飽和度λが1未満の場合に、平均遅延時間を信号付き交差点のサービスレベルの唯一な評価指標とする。第2章に次のようにレビューしている。アメリカ、中国、カナダ、オーストラリアなどは、平均遅延時間をサービスレベルの評価の最も重要な指標となる。海外の幾つの研究、単位時間の交通流出量と平均遅延時間を指標として研究を行う。したがって、平均遅延時間と所要シミュレーション時間(単位時間の交通流出量=交通需要/所要シミュレーション時間、所要シミュレーション時間は単位時間の交通流出量を逆に反映する。本研究の各モデルの比較は同じ交通需要条件下に行って、計算を省略するため、直接に所要シミュレーション時間を評価指標とする。)が指標として決められる。さらに、変動係数は、交通安全に関連する運転者の信号待ち時間の最大の差を反映するため、補助評価指標として決定される。 23

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