リアルタイム情報に基づく平面交差点 信号制御システム最適化に関する研究
13/50

式39(2)は交差点全体に対して交通を処理できることの制約であるが、各現示の交通需要を満たすことは保障できない。単純に平均遅延時間最小化を追求すると、最大交通需要率を持つ現示に多くの青時間を配分する可能性が高い。すると、他の現示が青時間不足となり、渋滞を引き起こしやすい。伝統的な信号時間設計方法には、サイクル長と各現示の青時間を一度計算した後に、各現示の青時間が交通需要を満たされているかどうかを判断する。満足しない場合は、満足するまで繰り返して計算する。非線形計画モデルのメリットは制約条件を追加可能なことである。そこで、各現示に青時間が交通需要を満たせるように制約条件式39(6)を追加する。特に、一般的な十字交差点における現示の組合せは十数個であり、同じ数の制約条件を追加すると最適解を解くことは難し7 示す。全部の交通需要を満足するため、サイクル長最小値については式39(2)を制約条件とする。最大サイクル長𝐶𝐶𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚は、交差点通行能力、道路等級、渋滞長、現示数と組み各現示の最小青時間𝐺𝐺𝑚𝑚𝑖𝑖𝑛𝑛𝑖𝑖と最大青時間𝐺𝐺𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝑖𝑖は、進行方向、道路等級、交通量、交差点合わせ、交差点に繋がるリンクの長さ、速度、右折専用現示の有無に基づいて決定する。の幾何構造によって決定する。 くなる。その問題点を避けるため、各現示に最大な𝑞𝑞𝑛𝑛/𝑠𝑠𝑛𝑛を計算し、その現示の唯一の制約条件とする。

元のページ  ../index.html#13

このブックを見る