地方都市でのMaaS導入が高齢者に与える価値の多角的評価
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表 6 公共交通が乗り放題になった際の交通手段の変化 2-6.乗り放題プランの利用意向 /月、2万円/月、1万円/月の3水準の購入金額を設定している。これらの水準の組み合わせは23.1%となった。将来も含めての購入意向では76.7%となっている。外出頻度の増加では16 バス・電車・タクシーの交通手段の組み合わせのプランに対する利用意向の把握を行う。バス・電車・タクシーの組み合わせについて、A~Iの9つのプランを作成した。各交通手段の組み合わせとして、バスは無制限乗り乗り放題の1水準のみ、電車は無制限・月32回・利用なしの3水準、タクシーは無制限・月16回・利用なしの3水準を設定し、さらに利用なし以外の2水準については、自宅から3km圏内での利用、2km圏内での利用、1km圏内での利用の3水準の利用可能範囲を設定した。さらに、これらの各プランについて、3万円は、L9直交表を用いている。 図 19にアンケート表で記載した、プランAの質問を示す。各プランについて購入意向(購入したい・将来は購入したい・購入したくない)、購入時の外出頻度の増加(増える・やや増える・増えない)、購入時の外出範囲の拡大(広がる・やや広がる・広がらない)を質問している。ただし、9つのプランすべてを質問することは、回答者の負担となり正確な回答が得られないため、1つの調査票では3つのプランの質問とした。1番良いプランAのみ全員に質問し、残りの2つはB~Iのプランから2つを配置した。4つの票種を作成し、4票種を合わせて9つのプランを評価することとした。 表 7に9つの各プランの水準の設定と、各プランの利用意向・外出頻度の増加・外出範囲の拡大について示す。1番条件の良いプランAについて現在から購入したいと回答したのプランAに対して「増える」と回答したのは28.1%、外出範囲の拡大ではプランAに対して「広がる」と回答したのは25.2%となった。当然ではあるがプランによって購入意向や外出頻度の増加、外出範囲の拡大には差がみられる。

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