3 (2)文献調査 既に公開しているオープンデータに適用できる機械学習等の分析手法を整理する。特に、交通事故データに適用した実務的な研究報告を中心とした研究文献レビューを実施する。 (3)事故データを可視化するQGISプラグインの構築 豊田市役所交通安全防犯課等関係部署を対象としたヒアリング調査を実施し、交通事故分析に関する現場のニーズを確実に把握することで、本研究で構築する事故データを可視化するQGISプラグインの機能等を検討する。また、先行研究で構築したものを踏まえ、オープンデータとしての福岡県の2016、2017、2018年の3年間の交通人身事故データを可視化するQGISプラグインを改良する。改良点は次の通りである。1) 交通事故データを簡単に入力・出力する機能を充実することである。2) 集計結果を可視化する方法を更に分かりやすくすることである。 (4)機械学習等の分析手法をQGISの分析ツールとしての実装 交通事故オープンデータの利活用に向けて、実施内容(3)で構築したQGISプラグインを踏まえ、交通事故データを集計・解析するためのQGIS環境で稼働できるPythonライブラリを実装する。特に、事故原票データから把握できる位置情報(緯度・経度)を如何に活用できるかを念頭に入れて、QGISの分析ツールとして構築することを試みる。 (5)とりまとめ 本研究のとりまとめを実施し、報告書を作成する。 1-4 報告書の構成 本報告書は本章を含めて全5章で構成される。第2章以後の構成は以下の通りである。 第2章では、交通事故マップの公表等の最新動向、都道府県の警察本部が公開した事故データの内容、そして、警察庁が公開した交通事故オープンデータ等を紹介した上で、本研究の位置位置づけ等を述べる。 第3章では、警察庁や都道府県の警察本部が公開した交通事故オープンデータの利活用に向けて検討した結果を説明する。具体的に、乗用車対貨物車衝突事故の空間的分布の把握、交通事故箇所を可視化するオンライン地図の構築、事故マップを作成するQGISツールの改良、事故属性の組み合わせによる集計・分析ツールの構築等に関する詳細を紹介する。 第4章では、交通安全防犯課を対象としたヒアリング調査の内容及びその結果を述べる。 第5章では、本研究の実施による成果や今後の課題について整理する。
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