25 場合によって対象地域内での対象選択が求められている。このため、本研究はそのようなQGISツールの構築を実施している。 本研究で構築したQGISツールの特徴は次に整理する。1点目は、構築したものはQGIS上でPyQGISを用いて開発したものであるため、利用者のOS環境に依存せず、柔軟な対応性を持っている。2点目は、本研究で構築したものは、3-3節で構築した事故マップを可視化するツールを踏まえて開発したものであるため、これらのQGISプラグインを実装することによって、交通事故データの可視化・分析ツールとなる。3点目は、本研究で構築したQGISツールは選択対象の絞込みを実施するにあたり、対象ベクトルレイヤの選択も可能であり、また、対象属性値の選択による絞込みだけでなく、利用者の対象地域の選択による絞込みも可能である。 3-4-2 方法 まずは、3-1節で整理した福岡県の事故データをベースに、年別(2016年、2017年、2018年)の事故データをシェープファイルとしてQGISに格納した。その結果を図 3-17に示す。ここで、年別の事故データを整理した理由は構築するQGISプラグインの機能として、ベクトルレイヤの対象を選択することをテストしたためである。 背景地図:地理院タイル 図 3-17 GISデータを格納したQGISの画面 そして、QGISに実装しているPlugin Builderを用いて、プラグインの事例を作成した。作成したプラグインの事例を踏まえて、インターフェースの設計やGISデータを操作するためのソースコードを作成した。その際、インターフェースの設計はQGISに実装しているQt Designerを用いて作成した(図 3-18参照)。また、GISデータを操作するためのソースコ
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