17 習得し、独自で事故発生箇所を可視化するオンライン地図の構築を試みる。 本研究で構築する事故発生箇所を可視化するオンライン地図は無料なOpenLayers技術を用いて作成した。ここで、OpenLayersはブラウザで地図データを表示する、JavaScriptで組まれたオープンソースライブラリである(図 3-5参照)。そのため、本研究で構築するオンライン地図は通常の有料版のArcGISダッシュボード等と比較して、サーバーレンタル料の賃借料のみが必要であるため、管理・維持費用は非常に安く、年間2万円程度である。一方で、本研究で構築するオンライン地図はシンプルで、交通事故内容(死亡・負傷)・事故類型(人対車両・車両相互・車両単独・列車)の選択によって、示す内容の絞込み等の豊富な機能を備えていない点に留意する必要がある。また、構築するオンライン地図を更新する際に、交通事故原票データを格納したGISのシェープファイルを編集する必要があるが、該当作業は困難ではなく、また、構築したGISホームページの修正も簡単である。 図 3-5 OpenLayers技術説明のホームページ16 3-2-2 方法 まずは3-1節で整理した福岡県オープンデータサイトからダウンロードした2016年~2018年3年間年別の事故原票データをGeoJSONファイル形式として整理した。ここで、GeoJSONはJavaScript Object Notation (JSON)を用いて、空間データをエンコードし、非空間属性を関連付けるファイル形式である。属性にはポイント(住所や座標)、ライン(各種道路や境界線)、ポリゴン(国や地域)等が含まれる。他のGISファイル形式との違いは、Open Geospatial Consortiumではなく、世界各地の開発者達が開発・管理している点である17。 16 OpenLayersのHP,https://openlayers.org/ 17 ウィキペディア,https://ja.wikipedia.org/wiki/GeoJSON
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