都市構造別にみる市街地内低未利用地の活用方法について
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51 【豊⽥市の低未利⽤地の活⽤可能性】 豊⽥市で既に⾏っている低未利⽤地への対策・活⽤内容を整理した上で、他都市で⾏っている対策・活⽤を参考に、低未利⽤地への対策と活⽤可能性について検討した。また、空き家活⽤については、クラスター分析によって分類できた4つのクラスターごとの空き家群について、その都市構造的特徴や⼈⼝などを基に、空き家の活⽤⽅向性について検討した。 6-2. 今後の課題について 本報告書を作成している2021年3⽉時点において、豊⽥市の⼈⼝と世帯数の変化を整理する(図 6-1、図 6-2)。と、2019年までは⼈⼝が増加傾向であったものの、2020年からは減少傾向に突⼊している。世帯数は⼈⼝ほどではないが、2019年10⽉時点と⽐べると、2020年10⽉の世帯数は減少している。 また、⼈⼝減少の要因についてみるために、⾃然動態(出⽣・死亡)と社会動態(転⼊・転出)の前年同⽉⽐(図 6-3)と豊⽥市の⽇本⼈⼈⼝と外国⼈⼈⼝の推移(図 6-4)について整理する。2020年5⽉ごろからの転⼊者数の前年同⽉⽐をみると、−40%となっており、前年に⽐べ転⼊者数が⼤きく減少していることが分かる。また、豊⽥市の⽇本⼈⼈⼝は2010年までは増加傾向、2011〜2017年は横ばい傾向、2018年以降からは減少傾向となっている⼀⽅、外国⼈⼈⼝は2016年頃から増加傾向であり、昨年度までの豊⽥市の⼈⼝増加傾向は外国⼈⼈⼝の増加の影響であることが分かる。 以上より、豊⽥市への転⼊者数が減少したこと、外国⼈⼈⼝が増加傾向であったのが減少傾向に⼀転したことが、近年の⼈⼝減少の影響であることが考えられる。 新型コロナウイルスの影響はどの程度まで影響するかは分からないが、今後もこの⼈⼝減少が進⾏するのであれば、市街地においても空き家・空き地などの低未利⽤地は増加すると思われる。特に、空き家の増加については世帯数の減少に⼤きく影響することから、今後の⼈⼝・世帯数の変化に留意しながら、豊⽥市でも市街地内での低未利⽤地の対策・活⽤をより活発に⾏うことが必要になる。

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