43地点ごとのロジスティック回帰分析結果 3-2-2.(3)では、事前調査と看板設置中の⾞道通⾏率の変化において、順⾛⾃転⾞の有意差をみると、地点1では10%有意、地点6では1%有意となっており、看板の設置効果が伺える結果となっている。したがって、地点1及び地点6のみの⾃転⾞のみで要因分析を⾏うことで、道路構造要因を除外し、個⼈属性や看板設置効果の影響を⾒ることとする。地点ごとのロジスティック回帰分析で⽤いた説明変数を表 3-15に⽰す。地点ごとの分析であり、表 3-11で整理した説明変数のうち、⾛⾏環境は全て同じ値となるため、除外している。 地点1のロジスティック回帰分析を結果を表 3-16、判別的中率を表 3-17に⽰す。 地点1の分析の精度をみると、McFadden の疑似決定係数が0.192、判別的中率が73.2%であり、全体よりも若⼲精度が⾼くなっている。地点1の看板設置時期を⾒ると、「看板設置(⾞道通⾏率看板(4-6週⽬)ダミー)」が有意にプラスになっており、「看板設置(⾞道通⾏率看板(1-3週⽬)ダミー)」が有意ではないがプラスになっている。3-2-2.(7)でも⽰した通り、⾞道通⾏率看板は徐々に⾞道通⾏へ促す効果があることが指摘できる。 地点6のロジスティック回帰分析を結果を表 3-18、判別的中率を表 3-19に⽰す。 地点6の分析の精度をみると、McFadden の疑似決定係数が0.216、判別的中率が81.7%であり、全体や地点1よりも精度が⾼くなっている。地点6の看板設置時期を⾒ると、1-3週⽬、4-6週⽬ともに有意となっており、1-3週⽬の⽅が推定値が⾼い。これは地点1の結果とは反対であり、命令情報によって⾞道通⾏率の向上の即時性は⾼いものの、徐々にその効果が下がる傾向にあることを⽰している。
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