39 るが、交通需要が少ない場合に2つのモデルの結果はほぼ同じ。 (3) 遅延時間の変動係数において、交通量の増減を問わず、構築した非線形計画モデルの結果が生じる遅延時間の変動係数は小さく。特に、交通量が多い場合に減少率が高い。個々の車両の待ち時間のばらつきは大幅に小さくなる。 以上を踏まえて検証結果をまとめると、構築した非線形モデルは、単独交差点のサービス水準を向上させると言える。特に、交通需要が多い場合においてその効果は顕著である。 提案する非線形計画モデルの解は、小数点を持つ。ただし、信号サイクル時間と各信号の時間は整数であることから、今後は整数の解を得ることができる解き方を提案することが求められる。また、遅延時間の計算方法についても、最適な計算方法を探求することが求められる。これらの点を考慮しながら、引き続き、リアルタイム情報に基づいた信号制御システム最適化に関する研究を継続する。 7.2 リアルタイム情報に基づいた最適化アルゴリズムについて 伝統的な信号制御設計の原則と理念に基づいて、リアルタイム情報を用いた最適化を目指す。平均遅延時間の計算方法と非線形計画モデルを活用し、0.1秒以内で最適結果を算出できた。さらに、1秒ごとに、インプットとする目標交差点に向う各流入部の車群の情報(平均車間時間、交通流量、平均速度など)の更新―>最適化を目指す信号制御時間の計算アルゴリズムの実行―>アウトプットとする新しい計算した信号制御時間の更新、三つのプロセス0.1秒内に完成できるシステムを構築した。 1つの十字交差点で、ランダムで発生する交通需要を想定し、シミュレーションを用いて伝統的な方法と提案したアルゴリズムを比較した。提案したアルゴリズムは検証の交差点を通過した全部車両の遅延時間の変動係数を大幅に下がる。車両の待ち時間の差異が小さくなる。シミュレーション時間と平均遅延時間を増加しない同時に、交通安全に積極な影響を与える。 今度の研究は、比較的少ない交通需要を想定した、交通需要多い場合の検証はまだ行わない。将来的に、複数な交通需要のシナリオを想定し、提案したアルゴリズムの検証を行う予定がある。予想できる問題点は、1つの青時間で車群を全部処理できない場合に、車頭時間による交通流率の計算方法が無効になる。様々な問題点を解決するのは期待されている。
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