リアルタイム情報に基づく平面交差点信号制御システム最適化に関する研究
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15 3. 平均遅延最小化を目指す非線形計画モデル リアルタイム情報を用いることと平均遅延時間最小化を目指すことは本研究の二つの注目点である。昨年度、平均遅延時間最小化を目指す非線形計画モデルを構築して、1つの交通需要シナリオで検証した。再びここに構築した非線形計画モデルを説明する。単独平面交差点を通過する車両の平均遅延時間最小化を目指す、流入交通率と飽和交通流率をインプットとして、サイクル長と現示スプリットをアウトプットとするモデルである。 HCM2016に交差点の幾何条件が全部交通需要を満足する前提下に、1サイクルあたり車両の平均遅延時間小さいほど、サービスレベルは高くなる。そちらを参照して、1サイクルあたり車両の平均遅延時間最小化を目標として最適化解を求める。Webster のフル遅延時間計算式は3部分を構成される(式1)。近似最適サイクル長を解く時は前の2部分だけを含まれる式1を用いた。ただし、第3部分の値は、、と1サイクルあたり平均交通流量=によって約第1と第2部分の和の0%~18%を占める。そこで、の計算式は、式1を利用して目標関数を構築する(式36)。最適化解の検証結果はセクション5に議論する。 目標関数: :⁡=∑1∑1 (36) ここに =(1−)22(1−)+22(1−)−0.65(2)1/3(2+5) サイクル長が各現示青時間と総損失時間の和であることは基本的な制約条件とする。サイクル長と青時間の最大と最小制限があるため、さらに制約条件を追加する。具体的な制約条件は式39に示す。サイクル最小値が式39(2)に従って制約する。最大サイクル長は、交差点通行能力、道路等級、キュー長さ、現示数と組合、セグメント長さ、速度、と右折専用現示の有無に基づいて決定する。各現示の最小青時間と最大青時間は、進行方向、道路等級、交差点の幾何構造によって決定する。 全部の交通需要を満足するため、式?を一つの制約条件として追加する。しかし、各現示に交通需要を満たすことは保障できない。単純に平均遅延時間最小化を追求すると、最大交通需要率を持つ現示に絶対多い青時間を配分する可能性が高い。すると、他の現示に青時間不足で、渋滞を引き起こすやすい。伝統的な信号時間設計方法には、サイク

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