リアルタイム情報に基づく平面交差点信号制御システム最適化に関する研究
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12 表 2-3中国【建設項目交通影響評価技術基準CJJ-T 141-2010】に信号付き交差点のサービス水準の定義 サービス水準 交差点飽和度S 平均遅延時間(秒/台) A ≤0.25 ≤10 B 0.25<≤0.5 10<≤20 C 0.5<≤0.7 20<≤35 D 0.7<≤0.85 35<≤55 E 0.85<≤0.95 55<≤80 F >0.95 >80 表 2-4 中国【都市工程設計仕様CJJ37-2012】に信号付き交差点のサービス水準の定義 サービス水準 交差点飽和度S 平均遅延時間(秒/台) 滞留長L(m) 一級 <0.6 <30 <30 二級 0.6≤<0.8 30≤<50 30≤<80 三級 0.8≤<0.9 50≤<60 80≤<100 四級 >0.9 >60 >100 (4)小括 世界範囲では、アメリカ、中国に限りではなく(AUSTROADS:オーストラリアとニュージーランドの道路交通に関するトップエージェンシーの合同組織,2020,CITE:カナダ交通工学委員会,2008)、平均遅延時間を信号付き交差点の最も重要の評価指標とする。日本では、「サービス水準の設定方法に関する知見が不十分である」の現状で、本研究はレビューした各国のサービス水準の定義に基づいて、平均遅延時間も信号付き交差点の最も重要の評価指標とする。 2.2 リアルタイム情報に基づく信号制御に関する研究 近年の研究の中に、二種類に分けることができる。一つの種類はV2I、V2V、GPS、カメラ等情報共有方式で車両情報を得て、交差点の前に待ち車両数、一番前の車の待ち時間などを信号の変化の判断基準として、一定時間間隔で情報の更新に基づいて信号制御を更新する。信号制御の改善あるいは渋滞の緩和を追求することである(Wunderlich et al., 2007; Younes and Boukerche, 2015, Wang et al., 2017; Wu et al., 2018, Kumaran, et al., 2019など)。但し、平均遅延時間最小化などの目標は達せない、交通安全の考慮(最短青時間などの限定条件、クリア時間の設定、固定の現示を設定しないとそういう現示の組合せに慣れたドライバに心理的な影響など)も少ない。 もう一つの種類は、通信技術あるいは感知技術で獲得した交通流量などの情報を活用して、信号サイクルを更新時間単位として信号制御の改善を目指すことである(織田, 1997, 宇佐美

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