高齢者に対する施策の実施が健康寿命に及ぼす影響に関する研究
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9 高齢者の健康に関する目標設定の有無を図 8に示す.健康寿命に関わらず高齢者の健康について目標設定を行っているのが75.0%,行っていないのが25.0%となった.多くの都市で,高齢者の健康に関する目標設定を行っていることが示された.内容としては健康増進や生活習慣病の予防を目標とし,その方法として禁煙や飲酒量などの適正化や,自身の歯の保有状況,ロコモティブシンドローム(運動器症候群)を認知している市民の割合、地域の何らかの行事等に参加したことのある人の割合,外出について積極的な態度をもつ人の割合の増加,フレイル予防に取り組む高齢者数,住民主体で運営する地域の通いの場の拡大,地域サロンの増加など多岐にわたる回答が挙げられていた. 図 8 高齢者の健康に関する目標設定 健康寿命算出の有無とその方法についてに図 9示す.健康寿命の算定を行っているのは全体の62.5%,行っていないのは37.5%となった.その方法としては日常生活が自立している期間の平均がもっとも多く75.0%であった.自分が健康であると自覚している期間の平均と回答した自治体は存在しない結果であった.これは,住民に対する大規模なアンケート調査が必要になることが要因と考えられる. 図 9 健康寿命の算定の有無とその方法 高齢者の健康について目標設定を行っている75%高齢者の健康について目標設定を行っていない25%健康寿命の算出を行っている62%健康寿命の算出を行っていない38%35.0%0.0%75.0%0%10%20%30%40%50%60%70%80%日常に制限のない期間の平均自分が健康であると自覚している期間の平均日常生活動作が自立している期間の平均

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