過疎地域におけるコミュニティ交通の持続可能性に対する意識と取り組み
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1 1.はじめに 1-1.研究の背景 地域における生活の足を確保するため、地域公共交通やボランティア等による「コミュニティ交通」が各地域で数多く取り組まれている。それらの中には、高齢化や若年人口減少等を背景とした人手不足や、行政の財政逼迫を背景とした財源不足の問題に直面し、減便、路線の廃止や事業撤退に追い込まれる例が少なくない。 人々の生活の足を確保するコミュニティ交通を持続可能なものとすることは、地域の持続可能性を担保することにつながる。 コミュニティ交通を持続可能なものとするために、どのような意識で、どのような取り組みが行われているのか整理することで、今後の移動支援(モビリティを支える仕組み)問題を検討するための有効な知見を得ることができる。 1-2.研究の目的 本研究では、過疎地域におけるコミュニティ交通の現状について調査を行い、これらが持続可能であるために期待される仕組みや意識を明らかにする。 図1-1 コミュニティ交通を対象とすることの狙い

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