26外出を伴う余暇活動の移動中・外出先の介助における重視事項 表 4-7外出を伴う余暇活動の移動中・外出先の介助で特に重視される事項を示す。排泄の問題や時間の制約の関係から交通手段として自動車が選択されるという前提のもと、特に、当該活動における自動車の運転、特にそれに伴う利用者の体調への配慮の指摘がなされている。その他、排泄時間の間隔や場所を意識したルート選定、利用者が楽しめるようなスタッフの配慮、利用者の金銭の取扱いなども指摘されている。 表 4-7 外出を伴う余暇活動の移動中・外出先の介助における重視事項 特に重視するもの 理由 施設A 交通⼿段 公共交通の利⽤は考えない。豊⽥市は⾞社会ということもあるが、公共交通機関の選択はデメリットばかり⽬につく。例えば、排せつ介助の問題や、時間が決められてしまうなどのデメリットがあり、候補に上がらない。 排泄時間の間隔 おむつとパットを使⽤している⽅の場合、まずはパットを抜く(⼀時間後)と、おむつの交換まで3時間はもつ。基本、1時間ごとに時間を取るということに合わせて、排せつの場所をどことするか⼀番最初に考えていく(排せつに失敗してしまうと、全着替えになってしまう)遠出の外出においては、基本⾼速道路で新しい休憩施設を選択している。場合によって、⾞のなかで⽬隠しをして外に職員を配置し、⾞のなかでやる場合もある。 施設B 移動中の運転 急ブレーキ、急ハンドルなどがあると利⽤者の気分が悪くなることがある。運転者が⾼齢化していることもあり特に課題を感じてはいるが、第⼀に利⽤者の体調を崩さない運転が重要になってくる。 移動時間 移動時間が⻑くなると、気分を悪くする利⽤者も多い。⽚道1時間以上は難しい。利⽤者の表情が徐々に沈んでくる。 スタッフの配慮 あるスタッフは利⽤者から「服を買いたい」と⾔われて、「買ってくるからここで待っていて」といった⽀援の仕⽅をしてしまっていた。これでは利⽤者は楽しめない。利⽤者がスタッフと⼀緒に⾏って楽しんでもらうようにできることが重要。 利⽤者の体調 外出先での特変(発作、⾼熱、けいれん、など)を懸念。重⼼の⽅の場合、かならず看護師が同⾏する。看護師は万能ではなくできることは限られるが、その辺りもご家族は承知したうえで参加を承諾している。(そのようなリスクを上回るメリットが外出の余暇活動にあると考えている) 施設D 移動中の運転 ⾞に⻑時間乗⾞すると酔ったり体調を崩される⽅もいるため、その辺りを気にする(暑さなど)。⽬の届く範囲にいるようにしているが、利⽤者によってはそばにいることが良くない場合もある。 利⽤者の⾦銭 利⽤者によっては、ショッピングモールで買い物をものすごくしてしまう⽅がいる。この点について施設として使⽤できる⾦額の上限を設定している(5000円を超えないように)。
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