重度障がい者の外出を伴う余暇活動の企画・実行プロセスと交通配慮事項に関する研究
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22外出を伴う余暇活動の開始時期 表 4-4に外出を伴う余暇活動の開始時期を示す。すべての施設で、当該活動を開設当初から実施している。また、同様にすべての施設で利用者増加に従い、利用者特性への対応、コスト、スタッフへの負荷などから、柔軟な対応が困難となり回数が当初から減少してきたことが指摘されている。 表 4-4 外出を伴う余暇活動の開始時期 開始時期 頻度などの変遷 施設A 開設当初 ・当初の利⽤者は4〜5名で毎⽉どこかに⾏けていた。現在の利⽤者は8名で、⾷事ができる⽅とそうでない⽅などがあり、時間の使い⽅などが変わってきていることから、2名ずつでどこかに⾏くなどしている(総数そのものは変わっていないが、ひとりあたりの回数は変化) 施設B 開設当初 当初は利⽤者の数の分だけ外出先があったようだが(例えば10年間あっていない⺟親に会いたい、など)、費⽤⾯やスタッフの負担の⼤きさから年1回の開催に落ち着いた 施設D 開設当初 ・本法⼈は平成5年に設⽴され、当初は重⼼と視覚障がいのある⽅のデイサービスの2事業に分かれていた(当初は重⼼の⽅の割合が⼤きかった)。 ・当初は利⽤者も少なく、クルマも1台で動くことができ、春の時期には「桜を⾒に⾏こう」といった活動を柔軟に実施していた。⼈数の多かった重⼼では症状に併せてグループで外出する曜⽇を分けていた。 ・変わらず実施しているが、徐々に利⽤者の数や障害の種類(現在は3障害(⾝体・知的・精神)が利⽤している)が多様化していくなかで、当初のように柔軟にできなくなっている。

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