604.おわりに 本研究では、警報型後付け安全運転支援装置の⾧期的な効果および運転行動変化に影響を及ぼす要因を把握するとともに、高齢運転者に後付け安全運転支援装置を普及するための情報提供の工夫による効果の分析を行った。 警報型後付け安全運転支援装置の効果に関しては、短期的だけでなく⾧期的な効果があることを確認できたが、土地利用等により効果が得られにくい沿道環境があることについては配慮すべき点としてあげられる。 また、後付け安全運転支援装置の利用促進のための情報提供を行う際、単に資料を配布するだけでなく、説明会等を開催して装置の利用を自分事として考えてもらえるよう自分の運転を見つめなおす情報提供を行うことで、より多くの人に利用意向を持ってもらえることを確認した。 冒頭に述べたように、様々な高齢ドライバーの安全対策が実施されようとしています。これらの対策メニューに警報型後付け安全運転支援装置は含まれていない。しかし、あおり運転の影響で関心を集めるドライブレコーダー機能を持つ装置や、装置と自動車保険がセットになった商品なども提案されており、潜在的な需要は小さくないと考えられる。 本研究で得られた知見を活用して、後付け安全運転支援装置の普及を促進することで、高齢ドライバーの安全運転を実現することが求められる。
元のページ ../index.html#66