農地転用動向によるスプロール地域の分析と評価に関する研究
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22 4.市街化調整区域の農地転用要因分析 4-1.はじめに 本章では、町丁目別農地転用件数を目的変数とした負の二項回帰分析を行い、その分析結果から農地転用に影響を与える要因を考察する。また、負の二項回帰分析結果を用いて農地転用推定値を算出し、農地転用が起こる可能性が高い町丁目や農地転用が実際に起こっているにもかかわらず農地転用が低い町丁目について整理し、その特徴を把握する 4-1-1.対象とする農地転用の抽出 はじめに、本研究で対象とする農地転用を抽出する。抽出の流れとその時点での農地転用件数を以下に示す。 〇2005年4月~2017年4月の農地転用(17,395件) ⇒不許可・取り下げ・申請中の農地転用データを除外する(16,791件) ⇒農地転用許可を抽出する(9,414件) ⇒都市計画区域外での農地転用を除外する(8,127件) ⇒市街化調整区域内の土地区画整理事業内での農地転用は、計画的な開発であるため、本研究では除外する(8,035件) ⇒農地転用目的(大分類)が「住宅」のものを抽出する(3,284件) 本研究では、これらの要件に該当した、3,284件の農地転用を対象とし、これ以降、「農地転用」を指す場合は、この要件に該当した農地転用のことを指す。 対象とした農地転用の分布を図 4-1に示す。依然として、市街化区域に近い地域において、農地転用が起こっていることが分かる。

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