豊田市都心における来訪者の回遊状況評価手法の開発
69/85

636-2.新型コロナウィルス感染拡大の影響分析 2019年末に中国武漢で確認された新型コロナウィルス感染症は、2020年1月16日に日本で初めて感染者が確認された後、瞬く間に国内に感染が広がる事態となっている。外出自粛が拡がっている状況の中、豊田市都心の来訪者への影響をWPSのデータを用いて分析した。 まず、感染拡大に伴う政府の動きや豊田市の状況を概観する。 政府は2月13日に緊急経済対策の第一弾を発表した。この頃にはすでに国内でもマスクが品薄状態になっていると報道されている。2月25日には感染症対策の基本方針を発表した。この中で、テレワークや時差出勤の推進や、イベント開催の必要性を検討するよう要請している。2月27日には安倍首相が全国の小中高校に休講を要請した。2月29日に安倍首相が会見し、国民へのメッセージを発信した。3月10日には緊急経済対策の第二弾を発表している。 豊田市では、2月19日に太田稔彦市⾧が会見し、市民に対してメッセージを発信した。3月12日には豊田市内で最初の感染者が確認された。 こうした状況の中、豊田市内でも様々なイベントが中止となっている。豊田スタジアムで2月29日に開催予定であったJリーグの試合も中止となっている。 以降では、政府の緊急対策第一弾が発表された2020年2月13日(木)の前の週である2月3日(月)の週を基準とし、2月10日(月)の週以降の推移を比較する。 分析は2つの指標で行う。1つは、時間帯別のセンサーに検知された数であるアドレス数である。もう1つは、一日のうちセンサーに最初と最後に検知された時刻の差を滞在時間とし、滞在時間帯別の「端末数」である。

元のページ  ../index.html#69

このブックを見る