4案している。京都市の観光地におけるアンケート調査結果等を用いて、WPSの計測数に様々な係数を乗じることで、歩行者の実数を推計する試みである。その考え方を豊田市の都心来訪者に適用する際のイメージを表 2-1に示す。 表 2-1 都心来訪者とWPS計測数との関係のイメージ 名称割合説明①都心来訪者100%歩行者だけでなく自動車やバスで通過する人も含む②スマホ保有者①×90.2%※1①のうちスマホを持っている人③スマホ保有かつWi-Fi ON①×63.1% ※2①のうちスマホ保有かつWi-FiをONにしている人④MACアドレスを取得できる人?③のうちWPSがMACアドレスを取得できる人。設置環境により割合が異なる(設置環境:周辺状況、高さ、滞留状況※3)⑤MACアドレスをランダマイズしていない人③×85%※4③のうち特定端末(ユニークユーザー)を識別できる人⑥歩行者?⑤のうち車道上を移動する端末(自動車やバスなど)を除いた人 (2)個人情報保護について WPSを用いた調査を行うことでプライバシーを侵害するリスクがあるため、それを回避するための方策を紹介している。提案されている主要なポイント3)の概要を以下に示す。 ① データの利用目的、取得方法等を明示し、利用者への十分な情報提供を行う ② 事前の本人同意を前提としていないため、計測を避ける方法等を告知する ③ 取得データは匿名化を行い、匿名加工情報として取り扱う ④ データ通信における暗号化やサーバ等へのセキュリティ対策を行う ⑤ 以上のデータ取得と取り扱いの方針をプライバシーポリシーとして公開する ⑥ 観測データの第三者への提供は行わない、目的外利用をしない WPSを用いた調査を行う際は、以上のようなことに配慮する必要がある。
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