40 ・立地適正化計画シナリオは、2019年4月に策定された「豊田市立地適正化計画」を基に、重点居住促進区域、居住促進区域の人口集約や人口維持、郊外拠点周辺の人口維持を設定している。目標人口数には達しているものの、鉄道トリップ数には達しない計算となった。 鉄道利用者数最大化シナリオ ・鉄道利用最大化シナリオは、行政目標鉄道利用者数になることを目的としているため、鉄道トリップ数を最大限増加した人口分布をシミュレーションしている。その結果、2040年の行政目標人口である42万人に近い人口分布となった。 第5章 将来都市構造可視化シミュレーションツールの構築 ・本章では、第4章で設定したシナリオを基に、その内容を任意的に設定でき、様々な将来都市構造を検討することができる「将来都市構造可視化シミュレーションツール」を構築した。 ・本ツールの特徴は、専門的な知識を有さない市民と共に将来像を検討でき、100mメッシュで可視化することによって、お互いに齟齬の少ない、共通した将来都市構造のイメージを共有できることである。 ・本ツールの使われ方として、行政が市民へ目標とする将来都市構造を説明する際や、本ツールを話し合いながら操作することで、都市構造の課題を発見すること等で利用できることを想定している。 謝意 本研究を遂行するに当たり、豊田市企画政策部都市計画課、都市整備部定住促進課には多大なるご支援、ご示唆を頂いた。国土交通省中部地方整備局にはパーソントリップデータについてご提供いただいた。また、本研究はJSPS科研費(JP19K21093)の助成を受け実施した。ここに記し、感謝の意を表す。
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