24 4.将来都市構造検討シナリオの作成 本章では、第2章、第3章で構築した将来像を基に、複数のシナリオを設定し、人口集約させることで、将来的にどのような人口分布となるのかを可視化した。設定するシナリオは第5章で構築する「将来都市構造可視化シミュレーションツール」の基盤となる。本研究では、将来都市構造を検討するために、土地区画整理事業シナリオ、立地適正化計画シナリオ、鉄道利用者数最大化シナリオ、の3種類のシナリオを設定した。これらのシナリオに基づいた将来都市構造を構築した上で、人口分布や人口密度の変化、鉄道利用者数の将来推計を用いて、将来都市構造を評価する。 4-1.初期条件ルール 人口集約を検討する際、以下の2つの初期条件ルールを設定している。 ① 2015年100mメッシュ人口分布においてメッシュ内人口が0人のメッシュには、人口を集約しないこととする。 ② 各シナリオでは100mメッシュの目標人口の設定をしている。設定した目標人口が元の100mメッシュ人口よりも小さくなった場合、元の100mメッシュ人口を採用する。例えば、100mメッシュ人口が60人で、目標人口は40人となった場合、60人を採用することとなる。 これらの初期条件ルールは、後述する3種類の人口集約シナリオのすべてに適応される。
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