33 4.利用率が低い自転車通行空間における社会心理学的アプローチの適用 第3章の整理を通じて明らかとなった走行空間として安全面において「優れている」にも関わらず、自転車空間利用率の低い区間について、社会心理学的アプローチである「同調」実験を実施し、その利用率の変化について捉える。 4-1.同調実験の方法 本研究では、第3章で整理した区間に置いて、車道利用する自転車の集団(以下、サクラ自転車)を走行させ、歩道利用する自転車を車道利用へ促す、同調実験を実施する。 4-1-1.仮説の設定 同調実験では、以下の3つの仮説を想定する。 <仮説1> 同調は自転車の種類に影響を受ける。 →ママチャリタイプ、スポーツタイプ別に同調傾向を分析する。 <仮説2> 同調は多数派の数差に影響を受ける。 →少数派数(歩道上)と多数派(車道上)の差と同調(歩道→車道)発生傾向を分析する。 <仮説3> 同調は空間的拡大・時間的持続が生じる。 →空間的拡大:同調実験走行区間の延伸方向区間の車道通行率を分析する。 →時間的持続:同調実験直後・実施1ヶ月後の車道通行率を分析する。
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