3 作業を実施する。 (3)道路区間の旅行時間を代表するデータベースの構築 バスプローブデータを再構築した結果から、デジタル道路地図に含まれる道路区間の旅行時間を活用するため、旅行時間を代表するデータベースの構築を実施する。そのうち、必要な保存項目などを検討する。そして、整理した結果に適用する混合正規分布による分析結果の適合度等を把握する。 (4)バスプローブデータを活用した方法の検討 豊田市では、道路渋滞状況などを把握するため、本研究は交通渋滞多発箇所である久澄橋、豊田大橋、山室橋を含めた道路区間を対象に、該当バス車両の旅行時間の分布を分析する。その際、交通状況に与える影響が大きい要因としてのトヨタ自動車工場の稼働有無による影響を考慮するため、トヨタ稼働日及び非稼働日それぞれの結果を分析する。また、本研究ではおいでんバスのプローブデータを用いたバス路線の到着定時性を把握するため、代表的なバス停留所である豊田本町を対象に、通勤時間帯におけるバス車両の遅延状況を把握する。さらに、本研究は2016年4月1日において、ICカード乗車決済システムが導入されて、利用者数が増加した際、渋滞箇所である久澄橋を含めた道路区間を対象とした旅行時間の変化も捉える。 (5)とりまとめ 本研究のとりまとめを実施し、報告書を作成する。 1-4 報告書の構成 本報告書は本章を含めて全5章で構成される。第2章以後の構成は以下の通りである。 第2章では、バスロケーションシステムの概要やシステムに蓄積したバス位置情報データの利活用方法を説明したうえ、本研究の位置づけを明示する。 第3章では、本研究で用いたおいでんバスプローブデータの仕様、バス路線データの電子化方法、そして本研究で用いた分析手法である混合正規分布などを述べる。 第4章では、本研究で整理したおいでんバスプローブデータを活用する方向性を示す。そのうち、豊田市内の道路渋滞箇所を対象とした旅行時間への分析や代表的なバス停留所を対象とした到着定時性への分析、そして、ICカード導入前後における渋滞箇所の旅行時間変化などに対する分析結果を示す。 第5章では、本研究で得られた知見や今後の課題について述べる。
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