バスプローブデータを用いた豊田市の道路渋滞分析に関する研究
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18 また、バス旅行時間に関する既往研究では、旅行時間に様々な解析モデルを用いた分析結果から、混合正規分布の適合度が最も高いことが分かる13)。その結果を図 3-7に示す。この結果から、本研究で用いた混合正規分布はほかのモデルと比較しても、優位性があると考えられる。 図 3-7 バス旅行時間を解析するモデル適合度の比較 3-4 小括 本章では、おいでんバスプローブデータ、バス路線データの電子化、そして、旅行時間の分析手法などについて述べた。また、おいでんバスの位置情報データを道路区間別の旅行時間を代表するデータベースが構築できた。これによって、バス路線に含まれる起点ノードから終点ノードまでの旅行時間を計算することで、対象道路区間の渋滞状況を把握することが可能となった。 13) Ma et al., Modeling distributions of travel time variability for bus operations, Journal of Advanced Transportation. 2016, 50: pp. 6-24 バス旅行時間を解析するための手法比較(既往研究)滑化○既往研究(Maetal.,2016)ではバスの旅行時間の分布の最適な解析手法を検討するため、既往研究では使われている解析モデルの比較を実施。その結果、混合正規分布はほかのモデルと比較して、適合度が最も高いことが分かる注:アンダーソン–ダーリング検定(英: Anderson–Darling test)は統計学における仮説検定の一種である。有限個の標本が帰無仮説で提示された分布と異なっているかどうかを調べるために用いられる。出典:Ma et al., Modeling distributions of travel time variability for bus operations, J. Adv. Transp. 2016; 50: 6–24 最大最小

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