15 バス路線データを電子化した結果を図 3-3に示す。本研究では、無料な地理情報システムであるQGISを用いて、バス路線を表現するシェープファイルを作成し、各路線の色はバスガイドブックに示された色として設定した。なお、本研究で用いられたバス路線は、おいでんバスのデータであるため、バスガイドブックに示された名鉄バス、地域バス等の路線が含まれていないことに留意する必要がある。 図 3-3 バス路線データを電子化した結果(12路線) 電子化したバス路線データを用いて、おいでんバスの運行車両に搭載している車載機で収集した位置情報をデジタル地図上にマップマッチングし、通過した道路区間の所要時間を算出することは可能となる。ここで、おいでんバスの位置情報データに適用したデータ解析の流れを次のように整理する。 1. システム管理会社から入手した各路線の停留所IDによって、全路線のバス位置情報データを48路線に分けて整理する。 2. 起点バス停留所・終点バス停留所それぞれのIDによって、運行中各バス便の位置情報をバス便毎に分けて整理する。 3. 各バス便の位置情報に対して、デジタル地図上にマップマッチングを実施し、通過した道路区間毎の所要時間を算出する(図 3-4参照)。 4. 通過した道路区間の所要時間を用いて、道路区間別旅行時間を代表するデータベースを構築する。構築したデータベースを用いて、バス路線に含まれた道路区間の旅行時間を算出する(図 3-5参照)。
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